「麻雀が強い人ってどんな人なんだろう」
この記事では、麻雀が強い人とはどんな人なのかについてお伝えしています。
あわせて強い人の選択の実例についてもまとめています。
麻雀が強い人により近づくことができます。
麻雀強い人とはどんな人?
麻雀が強い人とは、打点・スピード・守備のバランスがとれる人です。
3つの要素
麻雀で重視すべき要素は、次の3つです。
- 打点
- スピード
- 守備
打点
打点は、麻雀で重視すべき一つの要素です。
麻雀は加点しなければ勝つことができません。
そして加点が大きければ大きいほど、勝ちやすくなります。
順位点
厳密に打点とは、手牌の点数を指しますが、ここでは順位点も含めて打点とみなします。
特にオーラスでは、この順位点が重要になってくるでしょう。
打点の判断材料
打点の判断材料は、その手牌の点数と供託、本場そしてテンパイ料です。
また順位によって得られる順位点やポイントも、打点の判断材料に含まれます。
供託、本場とは
スピード
スピードは、麻雀で重視すべき一つの要素です。
麻雀は、1局の中で一番最初にアガらないと、点数がもらえません。
つまり2番目にアガるということができません。
そのためアガリまでのスピードは、麻雀において重視すべき要素になります。
スピードの判断材料
スピードの判断材料は、シャンテン数や待ちのよさ、鳴きの可否、場に高いか安いか、山に残っている可能性などになります。
特に牌効率は、スピードを上げるための重要な技術になります。
守備
守備は、麻雀で重視すべき一つの要素です。
加点が重要であるように、失点を防ぐことも重要です。
手牌やツモが悪い時、相手との比較上、分が悪いのであれば、失点を防ぐための守備が重要になります。
守備の判断材料
守備の判断材料は、相手の安牌が何枚あるかや相手のテンパイ有無、打点と待ちの読みなどになります。
バランスとは?
バランスとは、打点・スピード・守備の量的なバランスをとることを言います。
理想のバランス
理想は、打点・スピード・守備のすべてが量的に最も高い状態です。
この意味で理想は、天和です。
- 48,000点の最高打点
- スピードが最も速い親の第一ツモ
- 1枚も捨てないので振り込みの可能性が0
しかし現実的には天和の可能性はまずありません。
実際には打点・スピード・守備のそれぞれの程度をいかに上げていくかという選択になります。
トレードオフの関係
打点・スピード・守備の関係は、ほとんどの場合、トレードオフの関係になっています。
例えば、
- 打点が上がるがスピードが下がる
- スピードが上がるが守備が下がる
- 守備が上がるが打点が下がる
といったケースがほとんどです。
このようなトレードオフの関係を考慮しつつ、打点・スピード・守備の量的バランスをどうとるかが、麻雀での難しい問題になります。
そしてこのバランスをうまくとれる人が強い人です。
トレードオフとは?
トレードオフとは、何かを得れば何かが失われるという関係のことです。
トレードオフの例
例としてリーチを取り上げてみます。
リーチをすることで、一般的には次のトレードオフが起こります。
- リーチの1翻や一発、裏ドラの可能性⇒打点アップ
- 相手からアタリ牌が出にくくなる⇒スピードダウン
- アガれる牌でなければツモ切り⇒守備ダウン
- 相手がオリる可能性⇒守備アップ
それぞれの程度は状況によって異なります。
またこの例のように守備のアップとダウンが同時に起こるなど、複雑なトレードオフも見られます。
量的とは?
量的とは、打点・スピード・守備の程度を測定し、同一の尺度で捉え直すことを言います。
異なる尺度と感覚的測定
自分の打点は8,000点とか12,000点と数値で把握できますが、スピードや守備を同じ尺度では測れません。
さらにスピードと守備は、点数のように明確に数値にできないため、例えばリャンメンがいくつあるかとか、相手の安全牌がいくつあるかといったことから、自分で感覚的にその程度を把握する必要があります。
同一の尺度での捉え直し
さらにこの異なる尺度の要素を、自分の中で感覚的に同一の尺度で捉え直す必要があります。
そうしないと要素間のバランスを見ることができないからです。
選択のイメージ
実際には数値化できませんが、わかりやすく例えると、ある選択肢は打点が10上がり、スピードが5上がり、守備が8下がるとします。
そしてそのプラスマイナスが相殺された結果を出します。
さらに別の選択肢についても同様に結果を出します。
各選択肢から得られた結果のうち、よりバランスのとれている選択肢を選ぶといったイメージです。
実際の選択
実際の対局では、一つ一つの要素を計算して結果を出すことは時間的にできません。
しかし強い人は、対局中に得られる事実や既存の知識から、ごく短時間のうちに感覚的に答えを出していきます。
それは、その人なりの方法論やこれまでの経験則があってこそ、できるものでしょう。
麻雀が強い人になるための3つの方法については、こちらの記事をご覧ください。
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強い人の選択の実例
強い人の選択の実例として、
- 伊達朱里紗の四暗刻テンパイからのオリ
- 近藤誠一のターツを壊す第1打
を見ていきましょう。
伊達朱里紗の四暗刻テンパイからのオリ
伊達朱里紗の四暗刻テンパイからのオリは、打点・スピード・守備のバランスがとれています。
状況
- 南3局。伊達朱里紗は親で2着目の二階堂亜樹と10,300点差のトップ
- 岡田紗佳のリーチ後、二階堂亜樹がチーして危険牌プッシュ
- ツモリ四暗刻テンパイ時、岡田紗佳と二階堂亜樹に危険なツモ
選択肢
ここでの選択肢は、か、です。
切り
- 岡田紗佳と二階堂亜樹に危険な牌⇒守備ダウン
- 16,000オールの可能性⇒打点アップ
- 16,000オールをアガればトップ確定⇒打点(順位点)アップ
- テンパイ維持⇒スピードアップ
切り
- 岡田紗佳と二階堂亜樹に安全な牌⇒守備アップ
- オーラストップ目で迎えられる可能性⇒打点(順位点)アップ
- ノーテンとなる⇒スピードダウン
- 16,000オールがなくなる⇒打点ダウン
二階堂亜樹への人読み
切りでのオリの局面では、押している二階堂亜樹への人読みが、大きな判断材料になっています。
四暗刻テンパイを維持する押し
伊達朱里紗はでのオリの前に、リーチの岡田紗佳に対して通っていないを四暗刻テンパイから押しています。
この時点では四暗刻テンパイを維持するほうに分があったのでしょう。
二階堂亜樹のチーと押し
しかし二階堂亜樹がチーをして、を押してきたのを見て、ツモでオリています。
二階堂亜樹が、リーチされた後、鳴いて押してきた場合、その打点と待ちの信頼度が高いという人読みがあったのでしょう。
また自分からドラや赤が見えていないことからも、二階堂亜樹の打点が高いことが推測されます
このように総合的に勘案して、バランスをとった結果、切りのオリとなりました。
人読みとは?
相手の打ち方の傾向をつかみ、そこから手牌などを推測することです。
例えば、「この人が鳴いた時は高い手が多い」とか、「この人は愚形でもリーチすることが多い」といった傾向のことです。
伊達朱里紗が強い3つの理由については、こちらの記事をご覧ください。
近藤誠一のターツを壊す第1打
近藤誠一のターツを壊す捨ては、打点・スピード・守備の観点からバランスがとれています。
状況
南3局。近藤誠一親番の2着目。
ドラ。
配牌+第1ツモは、下の手牌の八種九牌。
打点・スピード・守備のバランス
近藤誠一は、ここからターツを壊すを捨てますが、守備と打点がアップし、スピードがダウンするバランスのとれた選択になっています。
守備と打点のアップ
や字牌を捨てるより、守備がアップしています。
さらに国士無双やマンズのホンイツ、一気通貫が狙えるため、打点もアップしています。
もしや字牌ならこれらの可能性が低くなるため、打点がダウンします。
スピードのダウン
牌効率の観点からは字牌を捨てたほうが有利なため、ターツを壊すはスピードがダウンしています。
より危険なではなくなのは、ドラのをツモった時、使えるからです。
これにより打点がアップする可能性を残しています。
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麻雀が弱い人の3つのタイプ
麻雀が弱い人には、次の3つのタイプがあります。
- 欲求で選択してしまう人
- いちかばちかで選択したり無難な選択をしてしまう人
- やることをあらかじめ決めている人
欲求で選択してしまう人
例えば三色をアガりたい、この人には勝たせたくない、うまく見られたいなどなど、数え上げたらきりがないですが、そういう欲求で選択してしまう人です。
いちかばちかで選択したり無難な選択をしてしまう人
いろいろな要素が絡み合う場面で迷ってしまい、自分の中で納得できる結論が出ないため、いちかばちかで選択したり、無難な選択をとりあえずしてしまう人です。
やることをあらかじめ決めている人
やることをあらかじめ決めると、損をしてしまう場合があります。
例
例えば、
- 親ならオリない
- 無筋を押すなら2つまで
- 1鳴きはしない
と、やることをあらかじめ決めている人です。
固定化は損
麻雀は、まったく同じ状況はまず現れません。
そのため状況によって3つの要素の大きさは異なります。
にもかかわらずやることを特定の場面で固定化してしまうと、損をしてしまう場合があります。
状況を正しく判断することは確かに難しいことですが、強い人はこの状況を的確に判断して、3つの要素のバランスをとっています。
麻雀が強い人とはどんな人? 強い人の選択の実例も|まとめ
- 麻雀が強い人とは、打点・スピード・守備のバランスがとれる人です
- 強い人の選択の実例として伊達朱里紗、近藤誠一の選択を挙げました
- 麻雀が弱い人には欲求で選択してしまう人など、3つのタイプがあります
麻雀には答えがない、と言う人がいます。
しかし、それはその人にとっての答えが見つけられていないということです。
強い人は自分なりの答えを持っています。
そしてもし放銃したとしても、その選択に納得しているので、その放銃を受け入れることができます。
ちなみに伊達朱里紗は、このようなことを言っています。
『この牌(ハイ)を切れば放銃になるけど、放銃自体は悪ではない』というところまで考えなくてはいけなくなるんですね。
集英社スポルティーバ https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/other/2022/01/27/post_9/index_3.php
結果はどうなるかわかりません。
しかしその人なりに考え抜かれた結果の「答え」は、確実にあります。